<活発な市民運動>

キャンドルデモの大きな特徴は一時は100万人とも言われた参加数に加えて、老若男女問わない非常に広い層にわたる参加者の顔ぶれにあります。毎週土曜に開催されていた当時は(現在でも不定期に続いています)、会場である光化門広場に巨大なステージが設営され、周囲には出店が立ち並び、家族連れからカップル、学生のグループまで様々な顔ぶれが参加していました。そしてそうした人達はお祭りのような雰囲気を楽しみつつ、ひとたび集会が始まればステージ上でのスピーチに熱心に聞き入ります。

そういった国民的な意識の高さは、市民運動のあり方にも大きく表れています。韓国訪問の際も、いくつもの市民団体のお話を聞けましたが、その中でも特に印象に残っているものについて紹介していきます。

 

〇青年文化フォーラム

YC
訪問の中で接した若者団体の中で、特に大きく、しっかりとした組織を持っていたのが青年文化フォーラム(http://www.ycf.or.kr/)でした。彼らは世代間格差をコミュニケーションの促進によって緩和し、社会的に厳しい状況に置かれている若者世代が互いに助けあう場を作り、若者の力で世界を変えることを目的としている団体です。また、知識や技術の共有による就職互助も主要な活動の一つになっています。活動メンバーは150人を超え、その構成員は歴史、教育などに始まり、ITや経済、さらにはファッションに至るまで多様な13もの委員会に分かれ、それぞれの分野で勉強会や講演会など、活発な活動を行っています。

日本の若者グループにも、就職互助のためのグループ、投票を呼び掛けるグループ、社会問題や政治問題でアピールを行うグループなど単体のイシューを掲げて集まっているものはありますが、これだけ多様なテーマを扱いつつ行っているものはないように思います。政治、社会問題の活動は大事ですがそれだけではなかなか広がっていかないというのは大きな課題の一つですが、彼らの場合はファッションや美容なども活動の中に取り入れることで、参加者の顔ぶれがとても広いことがHPに掲載されている写真などからわかります。

初代会長のファンヒードゥ君が元プロゲーマーだということもバラエティに富んだ組織の在り方を表しているようにも思えます。彼は国際交流にもビジョンを持っており、私たちアイポスとも協力して東アジアの若者の交流する基盤を作ることを話し合いました。

 

〇平和ナビ

ぴょんわ
彼女たちは、主に慰安婦問題に取り組む団体です。5年ほど前にチャリティコンサートの企画からスタートし、現在では平和マラソンと銘打った大規模なイベントも行っています。彼女たちの特徴は、大学のサークルの延長線上として地方まで含めた各大学に支部があり、それぞれが5~15名ほどの規模で勉強会や講演会の企画などの活動を行っています。彼女たちは国内の活動だけでなく対外的な活動も積極的に行っており、先日も来日して京都の在日朝鮮の方の居住地域を訪ね、大阪の釜ヶ崎などで活動をしている団体や現地の大学生とも交流を行っています。ソウル地区の代表であるカクジーミンさんは、学生時代に参加したデモで警官隊から放水を受け、学校で習っているはずの民主主義が実際の社会で達成されているわけではないことに気づき、社会問題に取り組む団体に参加したと話してくれました。日本のバラエティ番組が大好きだそうで、日本語を聞き取ってしっかり理解してくれることに驚きました。

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アイポス編集部
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