<憲法改正>

 

 自民党は、総選挙の公約の中で重点的に訴える6項目をまとめました。このうち憲法改正をめぐっては、「自衛隊の存在の明記」や「緊急事態対応」などの4つの項目について、国会に提案し、発議を行うとしています。

 

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5月3日の憲法記念日、安倍首相は憲法改正を求める集会にビデオメッセージを寄せて「2020年を新しい憲法が施行される年にしたい」と語りました。

憲法9条1項、2項を維持したまま、第3項に自衛隊を明記する改憲を目指すといいます。

憲法改正の手順は、まず国会議員の3分の2以上の賛同を得て、国会で憲法改正の発議を行わなければなりません。現行でも自民党・公明党を合わせれば3分の2を確保していますが、9条第3項に自衛隊を明記することに、与党の公明党は慎重な姿勢を崩していません。公明党の山口那津男代表は、「憲法改正は政権の課題ではない」と述べており、自民党内でも議論がまとまっていないことから憲法改正をめぐる議論は停滞していました。

しかし、今回の総選挙にあたり、改憲勢力である「希望の党」が名乗りを上げたことにより、憲法改正が再び現実味を帯びてきました。

希望の党代表の小池百合子・東京都知事は、希望の党参加条件について「改憲と安全保障に対する姿勢」を重視する考えを示しています。そして、民進党は事実上、「希望の党」と合流する方針を打ち出したことで、野党においても改憲勢力が力を持つ状況が生まれました。

こうした状況下、公明党も選挙後には改憲論議に加わる可能性も見えてきました。

憲法改正に賛成している党は、自民党のほか、日本維新の会、希望の党が挙げられます。
参議院では、定数242議席のうち、自民党・「日本のこころ」が126議席、日本維新の会が11議席(自民126+維新11=137)を確保しています。
憲法改正の発議に必要な参議院の3分の2(162議席)を満たすのに、公明党の24議席や希望の党の議席の上乗せが考えられます。

一方、今回の総選挙では、衆議院の定数は465議席になります。
解散時点で、改憲勢力の自民党287議席、日本維新の会15議席。また、民進党87議席、公明党35議席、日本共産党21議席、社民党・市民連合2議席となっています。
憲法改正の発議に必要な衆議院の3分の2は、310議席です。

民進党が事実上の解党となり、多くの民進党議員が改憲勢力の希望の党に合流することになった今、改憲勢力にとって有利な状況になっていると言えます。

ここまで、憲法改正をめぐる状況を見てきました。
一つ言えるのは、「憲法改正」を一番の争点として考えた場合

「自民・公明」vs「希望の党」という対決軸で投票するのは間違いです。

どちらが議席を伸ばそうとも、憲法改正の論議が加速することは変わりません。
憲法改正に反対しているのは、日本共産党や社民党、そして枝野幸男氏が新たに立ち上げた「立憲民主党」です。

その意味で、一番の争点を「憲法改正」とした場合
「自公維新+希望の党」vs「社共+立憲民主党」という対決軸になります。

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アイポス編集部
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